長女が1歳のころ、英語絵本を読み聞かせたいけど、英語が得意ではなく、自分のへたな発音で覚えてほしくないという思いから、英語で読み聞かせを諦めていました。
読み聞かせ英語絵本に出会ったのは、図書館に外国人が読み聞かせに来てくれるイベントに参加した時です。
赤ちゃん向けに短くて楽しめる本をいくつか読んでくれました。
簡単に読める絵本もあるということを知り、早速絵本を借りて帰り、読んであげました。
その時から英語絵本を少しずつ買い集めて20冊以上保有し、図書館でも時々借りるようにしています。
英語の絵本はいっぱいあるけどどれを選べばいいか分からないという方に向けて、読み聞かせにおすすめの英語絵本についてご紹介します。
英語絵本の効果
英語を聞く耳、想像力や思考力が育つ
英語絵本を毎日読み聞かせることによって、英語の音に慣れることができます。英語は日本語にない音(音素やリズム)をもつ言葉です。小学校低学年までの子どもたちは、それらの音を自然にキャッチできる能力が高いといわれています。音に対する感度が高い時期に、たっぷりと読み聞かせをすることで、英語を聞く耳を育てることができます。
英語絵本で見聞きする絵やストーリーには子どもたちの想像力や発想力を豊かにして、本を読むことで子どもの語彙力が増えます。語彙は思考をするために必要なものであり、語彙力がアップすれば、考える力=思考力を高めることができます。たくさんの読み聞かせをしてもらった子どもは、やがて1人読みができるようになり、読む文字が増えることで言葉が豊かになります。
異文化を知るきっかけになる
海外の絵本には、日本語の絵本にはない文化や色彩感覚が含まれています。そのようなもの幼少期から見聞きすることで、日本語の本からだけでは知りえなかった知識や多様性に出合うことができ、より豊かな想像力や発想力を育むことができます。
英語に慣れる、好きになる
まずは親が英語で声に出して絵本を読んでみましょう。親が楽しそうにしている姿を見せると次第にお子さんも興味を示すことが多いです。無理に読ませようとすると絵本嫌い、英語嫌いになる可能性があるので無理強いしないようにしましょう。
「What‘s this?(これ何かな?)」といった簡単な質問を投げかけてみるのもよいでしょう。楽しく英語でやり取りすることができるようになります。
英語絵本の選び方
短い文の絵本から
英語に慣れていない子どもにいきなり長い英語絵本を読み聞かせしてしまうと、英語の音を嫌がることがあります。はじめは、子どもの負担にならない程度の短い文の絵本から読みはじめ、徐々に長めの絵本を読むようにしましょう。
歌を歌いながら読める本
歌が絵本になったものや文にメロディーをつけて読むと、まだ英語の音に慣れていないお子さんでも楽しく聞くことができます。もし絵本にCDなどの音源が付いていない場合は、ネット上で検索してみるとよいでしょう。
仕掛け絵本
仕掛け絵本は子どもの興味をひきやすいです。親子で一緒に楽しめるのでぜひ取り入れてみましょう。
1歳~3歳向け
From head to toe
子どもと一緒に動作を楽しめる絵本です。動物もいろいろでてきるので、動物の名前も覚えられます。
Today is Monday
歌をYouTubeで聴くことができます。歌いながら月曜日から日曜日まで曜日を覚えることができる絵本です。
Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?
Brown BearやYellow Duckなど、色と動物の名前を組み合わせて覚えられます。
Good Night,Gorilla
動物園の夜警さんは、檻の鍵束をゴリラにとられたことに気づかず、ゴリラは夜警さんの後ろについていき、次々と檻の鍵を開け、動物たちが外へ出ていく…というお話です。”Good night,〇〇.”と一言で書かれていて、いろいろな動物の名前が出てきます。おやすみ前の読み聞かせにおすすめです。
Fuzzy Yellow Ducklings
この絵本は、幼児が見て理解しやすい鮮やかな色を使い、様々な触感の素材がはめ込まれているので、英語を体感させることができます。
Maisy’s House
メイシーちゃんの絵本は数多く出版されていて、世界中で人気があり、子どもが喜ぶ仕掛け絵本がたくさんあります。ページの中にある取っ手を引っ張ったり、開けたりしながら楽しく読めます。
What’s the time,Mr.Wolf
オオカミのパペットが最終ページについていて、穴から顔が出せるしかけになっています。遊び感覚で楽しみながら時刻の尋ね方と答え方を覚えられます。
Yo!Yes?
アフリカ系の少年が、白人系の少年に大声で声をかけ、何度か確認のやり取りをする中でアフリカ系の少年が自分と友達になりたいということが分かっていくお話です。友情や多文化を受け入れるということについて考えさせられます。
GALLOP!
スキャニメーションという手法で動物が動いて見える絵本です。strut([鳥が]歩く)、run(走る)、 spring(はねる) soar(飛ぶ) swing(ぶら下がって揺れる) flutter(ひらひら飛ぶ) swim (泳ぐ)という動きを絵で見て楽しむことができます。
Excuse Me!
この絵本には6つのシチュエーションが描かれていて、その時々に何と言えばいいかが書かれています。例えば、”You burped!”(ゲップしちゃった。)というシチュエーションに対し、”What do you say?”(何ていう?)と問いかけ、考えさせてから “EXCUSE ME!”という表現を使うことが学べます。
Piggies
子どもの手や足が描かれていて、そこで小さなブタたちが遊ぶお話です。fat(太い)、little(小さい)、long(長い)などの形容詞を学ぶことができます。
Lemons Are Not Red
切り抜かれた穴から次のページの色が見える仕掛け絵本です。色の学習にぴったりです。また、”Lemons are not RED.”のように否定するときにnotを入れるということを学習できます。
Color Zoo
形の組み合わせで動物の形を表しています。circle(丸)、square(四角)、 triangle(三角)といった形に親しんで覚えることができます。
Biscuit
Biscuitシリーズはかわいい犬が登場し、分かりやすい英語で書かれた絵本です。小さな子どもへの最初の読み聞かせや、シリーズで継続して読み聞かせをしたい方にピッタリです。
3歳~5歳向け
THE VERY HUNGRY CATERPILLAR
はらぺこあおむしの英語版です。はらぺこあおむしが好きなお子様におすすめできます。内容を知っていると、英語ではどういう表現なのか確認しながら抵抗なく読むことができます。
Where’s Spot?
しかけを開きながら、隠れている動物の単語を覚えることができます。場所を表す表現(in,under,behind)も自然にインプットできます。
Jamberry
ジャムになりそうないろいろなベリーを探す男の子とクマさんのお話です。ベリーの歌があり、音源付きの本を選ぶと歌いながら絵本に親しむことができます。
Rosie’s Walk
Rosie’s Walkは、農場の風景が描かれていて、across the yard, around the pondのように、前置詞+場所の単語が学習できます。
Where the Wild Things Are
ある晩、Maxはいたずらが過ぎて、母親に怪獣と言われ、夕食抜きで寝室に入れられてしまいます。すると、寝室に木が茂ってジャングルになり、海に囲まれた別世界に一変するというファンタジーです。舞台や映画になっている不朽の名作です。
A Color of His Own
この絵本では、自分だけの色がなくて悲しむカメレオンが、友達がいれば寂しいことはないと気づきます。友達の大切さを教えてくれる本です。本文には色(green,red,gray,pink,yellow,blue,purple,black)がでてくるので、色の学習ができます。
Go Away,Big Green Monster!
ページをめくるごとにモンスターの顔のパーツがせまってきては少しずつ形を変えていきます。ears,eyes,teeth,nose,face,hairなど顔のパーツについて学習できます。
No,David
Davidは、一日中お母さんを困らせ、叱られます。最後のページでお母さんはDavidを抱きしめてI love you.と言います。I love you.に合わせて子どもを抱きしめてあげると喜びます。
Bears in the Night
この絵本はセンテンスがなく、すべて場所を表す3語で構成されています。in,out,up,down,over,under,around,between,throughとクマの動きに合わせて真似して楽しむことができます。
I Like Me!
共感しやすい内容で、自尊心の大切さを教える絵本です。繰り返しI,my,meが使われます。
5歳~7歳向け
Madeline
Madelineの生活や、パリの有名な街角の風景を楽しむことができます。night,light,right/bed,red/cry,dry/habit,rabbitなど韻を踏んている部分が多く、英語のリズムでテンポよく読むことができます。
Tough Boris
海賊ボリスと仲間たちが、ペットのオウムの死に垣間見せる温かさを描いた作品です。tough,massive,scruffyなど海賊を形容する語が出てきます。
Froggy Gets Dressed
Froggyが目を覚ますと窓の外は雪景色で、お母さんに止められるのを聞かずに外に飛び出します。寒くて洋服を着にお母さんのところに戻るのですが、その度に肝心なものを着忘れてお母さんに呼び戻されて着替えることを繰り返すので、洋服を着たり脱いだりの表現が随所に出てきます。
The Carrot Seed
男の子がまいた人参の種が毎日水をやって待っていたら大きく育ったというストーリーです。根気よく続ければうまくいくといくメッセージが込められています。
Don’t Forget the Becon!
男の子がお使いに行く際、買うものを忘れないように口で唱えていると、道中で見たものとごちゃごちゃになってしまうのが面白いです。韻を踏んだ言葉遊びが楽しめます。
When Sophie Gets Angry-Really,Really Angry…
子どものかんしゃくをテーマにした本です。むかっとしたり、怒って爆発したり、心細くなったり、ほっとしたりといった心の変化が表情や色遣いから想像しやすいです。
Five Little Monkeys Jumping on the Bed
ベッドで飛び跳ねていたサルが一匹ずつ落ちて怪我をしてしまうけど、楽しくてやめられないというストーリー。英文の表現にリズム感があって親子で楽しめる絵本です。CDが付いているので、それを聞きながら動作を真似してみることをおすすめします。
I’ll Always Love You
小学校の1年生の教科書でも取り上げられている、「ずーっとずっとだいすきだよ」の原作です。愛と死と別れというテーマを絵本を通して伝えることができる作品です。
Swimmy
小学校の2年生の教科書でも取り上げられているお話です。英文が難しいので、内容を知っている子に読み聞かせるのにおすすめです。様々な海の生き物の単語が出てきます。
Suddenly
のんきなブタPrestonと、凶暴に見えるけど実はドジなオオカミが登場します。Prestonに襲い掛かるオオカミをみて、子どもはハラハラドキドキして盛り上がります。
Guess How Much I Love You
お父さんウサギと息子のウサギが体をいっぱい使ってお互いの気持ちを表現しあう、心温まるお話です。絵本を読んだあと、子どもに愛情を伝えてあげるととても幸せな時間になります。
Green Eggs and Ham
もともと教本として作られたので、フォニックスや文法がきっちり組み込まれている絵本です。お勉強感がないので楽しみながら学習できます。
If You Give a Mouse a Cookie
ネズミは、クッキー、ミルク、ストローと次々に要求します。ネズミが次に何を要求するか推測して読むと、子どもの想像力を養うことができます。
Mouse Paint
3匹の白ネズミがそれぞれ赤・黄・青の絵の具で遊んでいると、色が混ざってオレンジ・緑・紫という新しい色ができます。絵本を読むだけで原色3つと混色3つを楽しく学ぶことができます。
Seven Blind Mice
7匹のネズミが月曜日から日曜日まで探索して「あるもの」が何かを考えます。曜日ごとに7色のネズミが登場します。third,fourth,fifth,sixth,seventhなどthの発音が頻繁に出てきます。
全年齢対象シリーズ本
Oxford Reading Treeシリーズ(ORT)
ORTは、主要な登場人物が決まっていてstage1からstage9まであります。
stage1から読んでいくと、自然に人物の名前と顔が一致します。
最初は文字がない絵本や10数語の文字数から始まり、stage9になると1500語程度の本も出てきます。最初のstageから丁寧に読み進めることで、長い物語も読めるようになります。
読むのが大変だと感じたら、CDを使うことができます。
まとめ
英語絵本は、英語に親しんだり、英語を理解するのに有効です。
簡単すぎると思うくらい簡単な絵本から読み始めることが大切です。
お気に入りの本ができたら、同じ本を何度も読んであげると、フレーズを覚えたり、楽しみながら真似して言ったりするようになります。
読み聞かせの際は、発音を気にせず、読めるペースで楽しみましょう。
絵本を読むときには、表紙も読んで、タイトルも確認します。表紙をよく見て内容を想像してから読むと、想像力を高めることができます。
ぜひ親子で英語読み聞かせを楽しんでください。